スーパーソルの最大の特長は、その軽さです。
スーパーソルL2は、比重0.35~0.5と土の1/5~1/7の軽さで、しかも透水性に優れているため、水分を含んで重たくなることはありません。
その特長を生かし、荷重制限や土圧低減の必要な土木工事において、軽量盛土材として幅広く使用されています。
また形状は不定形な礫状で転圧可能な資材です。施工も簡単なため、工期短縮が図れます。
次に軽量盛土工法とスーパーソルの特長についてご説明します。
✤軽量盛土工法とは
軽量盛土工法とは、軟弱地盤、地すべり地帯、急傾斜地など、従来の土を使った盛土施工が困難な場合に、軽量な資材を土の代替材として使用し、構造物や周辺環境に影響をあたえないようにする盛土の施工方法です。
軽量盛土工法には、軽量材そのものを土に置き換えて使用するものと、土に軽量材を混合して土自体の単位体積重量を小さくするものに大別できます。
軽量盛土工法には、下表のような種類があります。
【軽量盛土工法の種類】
【軽量盛土材の湿潤密度】
●粒度・比重が管理された工場生産品です。
●不定形な礫状で透水性に優れています。
●敷均し・転圧が容易で、養生期間、特殊技術が不要です。
●施工現場での自由度が高く、湾曲な地形や狭小箇所での工事が可能です。
●無機鉱物性で物理的・化学的に安定しており、腐食がありません。
●廃ガラスをリサイクルした地球にやさしいエコマーク商品です。
●天然由来のガラスが原料のため、土壌成分で構成され、周辺環境に対する安全性の高い資材です。
✤軽量盛土材・スーパーソルL2の設計
【適用範囲】スーパーソルL2は軽量盛土材として、路床軽量化、構造物への垂直荷重・水平土圧の軽減、軟弱地盤上構造物の沈下対策、耐震化工事などに適用しています。
また、透水性が良いことから、屋上緑化の排水基盤材、グラウンドの暗渠排水資材、農業分野では畑の暗渠排水資材などにも利用でき、目詰まりしにくいので、効果の持続性が期待できます。
【設計土質定数】
JIS A 1210のB法による最大乾燥密度の90%以上で締固めたスーパーソルの設計土質定数
注1)単位体積重量γは,地下水位以上で用いるスーパーソルの定数である。地下水位以下で用いる場合は別途検討が必要となる。
注2)スーパーソルの転圧機械には、1t振動ローラ(有振動)もしくは、コンバイントローラ4t(無振動)が使用される場合が多い。これらの機械で4回程度の転圧をするのが一応の目安となる。
【規格】
【注意事項】
・浮力によるスーパーソルの浮き上がりに対する安定検討
軽量なスーパーソルは水に浮きます。スーパーソルを地下水位以下に用いる場合や地下水位の変動等によりスーパーソルが浸水する可能性がある場合には、スーパーソルに浮力が作用するため、浮上りに対する安定性を検討する必要があります。
・土木透水シートの敷設
軟弱地盤上にスーパーソルを盛土する場合やスーパーソルの上部に覆土をする場合は、材料の分離ならびに締固めたスーパーソルの間隙内への土砂の混入を防ぐ目的で、スーパーソルと土との境界に土木透水シートを敷設する必要があります。
適用カ所:軟弱地盤上の路床・路体
使用目的:軟弱地盤の沈下対策、路床の軽量化
適用カ所:埋設管上部の路床・路体
使用目的:軟弱地盤の沈下対策、埋設管保護および維持管理のため掘削可能なスーパーソルを使用
新設道路⼯事におけるテールアルメの裏込め材に、急傾斜地の道路の拡幅⼯事に、スーパーソルは軽量で取り扱い易いため、⼯期が短縮できます。
適用カ所:軟弱地盤上の新設道路の路床・路体テールアルメの裏込め(腹付盛土・両面盛土)
使用目的:軟弱地盤の沈下対策、補強土壁の土圧低減
適用カ所:急傾斜地における道路拡幅、ジオグリッドの裏込め
使用目的:拡幅部の地盤⽀持⼒不⾜の対策に路床を軽量化
上下水道施設の耐震化工事などにも有効で、施設上部を緑化する場合、植栽の排水基盤材にもなります。
適用カ所:既設⽤⽔路上部の路床
使用目的:ボックスカルバートへの載荷重低減
適用カ所:地下駐⾞場上部の植栽の排水基盤材
使用目的:地下駐⾞場への載荷重低減、植栽の排水基盤
軟弱地盤上に燃料タンクやトラックスケールなどの構造物を設置する場合、軽量で強度のあるスーパーソルを使⽤することで、沈下対策になります。
適用カ所:燃料タンク設置の基礎
使用目的:軟弱地盤の構造物の沈下対策として、基礎部分を軽量化
砕石に比べて、軽量なスーパーソルは施⼯性に優れ、暗渠管に対する荷重が低減できます。
透水性が高いので目詰まりを起こしにくく、排水効果が持続します。
適用カ所:グラウンド、ゴルフ場の暗渠溝充填材
使用目的:排水性の改善、暗渠管の荷重低減、効果の持続